「離乳食始めたはいいものの、我が子はちゃんと鉄分を補給できているだろうか?」
このように悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私たちは母乳で育てており、親が健康的な食べ物を摂取していて、赤ちゃんもしっかり母乳を飲んでいれば、気にすることないかなと考えていました。
離乳食を始めるにあたり、市販の離乳食であれば栄養も考えられて作られているので、気にする必要はあまりないかもしれませんが、BLWで離乳食をやるとなると、しっかり栄養を考えなければなりません。
もちろん、赤ちゃんがすぐにBLWで食べ物を食べることはあまりないかもしれませんが、BLWを続けていくには栄養を考えることは大切ですね。
今回は、BLWを取り入れているご家庭に対して、鉄分の重要性と鉄分豊富な食べ物を使ったレシピを解説します!
そもそもBLWって何?という方は以下の記事で詳しく説明しています。
鉄分が大切な理由
赤ちゃんは生後6か月を過ぎると、自分で蓄えていた鉄分が少なくなってくるので、鉄分の必要量が増えていきます。
母乳や粉ミルクだけでは補きれず、離乳食で鉄分を摂取する必要があり、ちょうどこの時期から離乳食を開始するので、理にかなっていますね。
もちろんこれは、一朝一夕に起こることではありませんが、6か月を過ぎたあたりから必要な鉄分の量が増えていきます。
母乳にも鉄分は含まれていますが、粉ミルクと比べると量は少なめです。しかし、母乳に含まれる鉄分は吸収率が高く、粉ミルクだと10%ですが、母乳の場合50%程度吸収されるそうです。つまり、母乳で育った赤ちゃんも、粉ミルクで育った赤ちゃんも、同じような量を摂取することができるのです。
(母乳の場合、鉄分の量は少ないが吸収率が高いため。粉ミルクの場合、鉄分の量は多いが、吸収率が低いため。)
鉄は細胞に酸素を供給する働きがあり、特に急成長期には重要です。また、脳の発達にも重要な役割を担っています。小さなお子様の鉄分不足、鉄欠乏性貧血は、何年も経ってから認知力の問題や免疫力の低下につながる可能性があります。
どうすれば赤ちゃんは十分な鉄分を摂取できるのか?
日本人の食事摂取基準(乳児・小児)によると、生後6か月〜12か月の赤ちゃんは1日に5mgの鉄が必要です。この時期は成長が著しいので、必要量は多くなるため、アメリカでは同じ時期に1日に11mgの鉄が必要との情報もありました。
ここでは、日本人の必要な鉄推奨量を年齢別に記載しますのでご参考ください。
女児の推奨量の( )内は、月経ありの値です。
年齢 | 男児 | 女児 |
---|---|---|
0-5 か月 | 0.5mg | 0.5mg |
6-11 か月 | 5.0mg | 4.5mg |
1-2 歳 | 4.5mg | 4.5mg |
3-7 歳 | 5.5mg | 5.5mg |
8-9 歳 | 7.0mg | 7.5mg |
10-11 歳 | 8.5mg | 8.5(12.0)mg |
12-14 歳 | 10.0mg | 8.5(12.0)mg |
15-17 歳 | 10.0mg | 7.0(10.5)mg |
私たちの赤ちゃんは臨月で、医師も心配していなかったので、あまり心配していませんでした。しかし、BLWを始めて2ヶ月目からは、鉄分の多い食品を取り入れることに気を配りました。
鉄分豊富な食べ物
- 肉類 (牛肉、ラム肉、豚肉、レバー、鶏肉など)
-
掴んでしゃぶることができるように短冊状にカットしたもの、柔らかく調理した挽肉やじっくり煮込んだお肉がおすすめ。マグロ、イワシ、サーモンなどの魚もおすすめです。
- 卵
-
卵黄には鉄分が多く含まれていますが、スクランブルエッグやオムレツにすることで、卵の栄養を丸ごと摂取することができます。
- 豆類 (金時豆、黒豆、ベイクドビーンズ、レント豆、ひよこ豆など)
-
消化しやすいように柔らかくなるまで調理しましょう。
- ナッツ類 (アーモンドやカシューナッツなど)
-
そのままだと窒息の危険があるため、ナッツバターとしてあげましょう。自家製のピーナッツバターやゴマをペーストにしたタヒニなど、野菜に塗って焼くのもいいかもしれません。
- 果物・野菜 (ジャガイモ、さつまいも、ブロッコリー、芽キャベツ、グリーンピース、ほうれん草など)
- 穀物 (オーツ、キヌア、米など)
赤ちゃんの食事を計画するときに、鉄分を正確にどのくらい摂取しているかを考えるのはストレスになるので、鉄分の多い固形食材を1日2回以上1〜2品出すことにしました。
- すべての鉄が吸収されやすいわけではありません。
動物性食品(肉や魚)に含まれるヘム鉄は、植物性食品(豆や野菜など)に含まれる非ヘム鉄よりも吸収率が高いので、赤ちゃんには両方の鉄をバランスよく摂らせることがポイント。 - 母乳/ミルクと食事で5mgが生後6ヶ月から12ヶ月の平均的な必要量とされています。
赤ちゃんに鉄分を多く吸収させるための方法
赤ちゃんの主な栄養源となるものは十分に与え続けてください。
非ヘム鉄(特に豆類)の吸収を高めるので、鉄分の多い食品にビタミンCを多く含む果物や野菜を組み合わせましょう。
肉とトマトソースや豆腐の野菜炒めなどは、最高の組み合わせ!
動物性食品に含まれるヘム鉄、植物性食品に含まれる非ヘム鉄は両方を同じ食事に取り入れましょう。
鉄分の多い食事では乳製品を控える。カルシウムは鉄の吸収を阻害します。
トマトソースのミートボールにチーズをかけるのはやめましょう。でも、やってしまいたくなりますよね(笑)
鉄分を取り入れたレシピアイディア
ここでは、赤ちゃんが手全体を使って自分で食べられる食べ物を紹介します。
曜日
6-7ヶ月
8-10ヶ月
月曜日
ゴマペーストを塗った
スティック状のトースト
調理した挽肉
火曜日
自家製/無塩トマトソースを添えたオムレツ
調理した鶏肉
水曜日
フムスにレモンとオリーブオイルを加えすりつぶしたもの
スクランブルエッグ
木曜日
ほうれん草をレモン汁で
ソテーしたもの
調理済みまたは缶詰で
水洗いした豆
金曜日
ピューレ状の肉を塗った
スティック状のトースト
調理した魚の切り身
赤ちゃんの鉄欠乏症のサイン
ここでは、鉄分不足に注意すべき一般的なサインや症状を紹介します。
- 体重の増加が遅い
- 食欲がない
- 色白の肌
- いつも疲れている
- 免疫力が低い(よく病気になる)
- 発汗量が多い
赤ちゃんの鉄分摂取が心配な時や、鉄分不足の兆候があるときは、ぜひお医者さんに連れて行って検査をお願いします。